相続放棄申述書は、裁判所のサイトから書式と記入例をダウンロードできます。用紙は2枚で、本籍や住所などの基本事項を書き、「相続の開始を知った日」と「放棄の理由」を選択肢から選ぶのが中心です。現在の書式には、財産や借金の金額を書く欄はありません。
この記事では、成人の方が自分で申述書を書く手順を、欄の順番どおりに説明します。どの欄を何の資料を見て書くか、添付する戸籍と費用、提出した後の流れまでまとめました。
ただし、書類を簡単に書けることと、相続放棄を選んでよいかどうかは別の問題です。当事務所がご相談を受けた中には、放棄は受理されたのに、家族が望んだのとは違う結果になった例もあります。書き始める前の確認点もあわせてお読みください。
相続放棄申述書はどこで手に入る?
相続放棄申述書は、裁判所のウェブサイトから書式と記入例をダウンロードできます。書式はPDFとWordの2種類があり、自宅で印刷して使えます。
申述とは、家庭裁判所に対して「相続を放棄します」と申し出ることです。申述書の用紙はA4で2枚です。1枚目には、提出先の家庭裁判所、放棄する本人(申述人)、亡くなった方(被相続人)の情報を書きます。2枚目では「相続の開始を知った日」と「放棄の理由」を選択肢から選びます。書くのは太い枠の中だけで、「相続の放棄をする。」という申し出の内容は最初から印字されています。
現在の書式には財産を書く欄がありません
以前の書式には「相続財産の概略」という欄があり、土地や預貯金、借金のおおよその金額を書くようになっていました。現在、裁判所のサイトに載っている書式には、この欄がありません。インターネット上には古い書式をもとにした解説も残っているので、記入例を参考にするときは、ダウンロードした書式と欄の並びが同じかを見比べてください。
書き始める前に手元にそろえるもの
本籍や住所は、書類を見ながら正確に書き写します。次のものを先にそろえておくと、途中で手が止まりません。
- 亡くなった方の住民票の除票または戸籍の附票(最後の住所を確認します)
- 亡くなった方の死亡が記載された戸籍謄本(本籍と死亡日を確認します)
- ご自身の戸籍謄本(本籍と生年月日を確認します)
- 印鑑(認印でかまいません)
- 収入印紙800円分
亡くなった方との続柄によっては、ほかにも戸籍が必要です。詳しくは後半の「添付書類と費用」で説明します。
書き始める前に、相続放棄でよいかを確認する
申述書そのものは、2枚の用紙に基本事項を書いて選択肢を選ぶだけなので、ご自身で書けます。ただ、相続放棄は一度受理されると取り下げられず、家族の相続関係そのものを変えてしまいます。書式の書き方に入る前に、放棄で目的を果たせるかを確認してください。
実際にあった失敗例:子ども全員が放棄したら、父の兄弟姉妹が相続人になった
当事務所でご相談を受けた例です。父親が亡くなり、相続人は母親と子ども2人でした。家族で話し合い、「遺産は全部母親に」とすぐにまとまりました。子どもの一人が裁判所のサイトで申述書を見て、自分たちでできそうだと考え、子ども2人がそれぞれ家庭裁判所に相続放棄を申述し、受理されました。
その後、自宅の名義を母親に変えるために当事務所へお越しになり、そこで問題がわかりました。父親の両親など、父親より上の世代の方はすでに亡くなっていたため、子ども全員が放棄した結果、母親と父親の兄弟姉妹が相続人になっていたのです。母親が自宅を引き継ぐには、父親の兄弟姉妹と遺産分割の話し合いをしなければならなくなりました。
相続放棄をすると、その人は初めから相続人ではなかったものとして扱われます(民法939条)。同じ順位の相続人が全員放棄すると、次の順位の人(亡くなった方の父母や祖父母、その方々もいなければ兄弟姉妹)が相続人になります。同業の司法書士からも同じような話を聞くことがあり、珍しい失敗ではありません。
この家族が望んでいたのは「母親に財産を集める」ことでした。それなら、子どもは相続人のまま、母親がすべてを取得する内容で遺産分割をすれば実現できます。ただし、遺産分割で「借金は母親が引き継ぐ」と決めても、お金を貸した側(債権者)は、子どもにも相続分に応じて返済を求めることができます。借金を確実に引き継がないためには家庭裁判所での相続放棄、財産を一人に集めるためには遺産分割、と目的によって使う手続きが違います。
相続放棄は撤回できません(民法919条1項)。だまされた、脅された、重要な点を勘違いしていた(錯誤)など、法律で定められた理由があるときは、家庭裁判所に申述して取り消せる場合があります(民法919条2項・4項)。ただし、勘違いによる取消しは「思っていた結果にならなかった」というだけで認められるものではなく、要件を満たすかを事案ごとに検討することになります。取り消せる期間にも制限があるため(同条3項)、受理された後に問題に気づいたときは早めに専門家へ相談してください。
提出前に確認する5つのこと
申述書を出す前に、次の5つを確認してください。1つでも整理がつかないときは、提出する前に専門家へ相談することをおすすめします。
✏️相続放棄の前の点検表
| 確認すること | 考えるポイント |
|---|---|
| ① 放棄の目的 | 借金を引き継がないためか、特定の家族に財産を集めるためか。後者なら遺産分割で実現できます。 |
| ② 財産と借金の調査状況 | 放棄すると、預貯金や不動産などプラスの財産も受け取れません。借金の額だけでなく、財産全体を見たうえで決めます。 |
| ③ 放棄した後に誰が相続人になるか | 同じ順位の全員が放棄すると、亡くなった方の父母や兄弟姉妹が相続人になり、借金の請求もその人たちに向かいます。 |
| ④ ほかの方法との違い | 遺産分割で何も受け取らない方法や、財産の範囲で借金を返す限定承認との違いを確かめます。 |
| ⑤ 期限と、すでにしたこと | 3か月の期限が迫っていないか。遺産を売ったり使ったりしていると、放棄が認められないことがあります(民法921条1号)。 |
借金の調べ方は「亡くなった親の借金を調べる方法」で説明しています。調査が期限に間に合わないときは、家庭裁判所に期間を延ばしてもらう申立て(期間の伸長)ができます。相談や調査に時間をかけているうちに期限を過ぎてしまわないよう、早めに動いてください。
期限は3か月、提出先は亡くなった方の最後の住所地の家庭裁判所
相続放棄の申述は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内にしなければなりません(民法915条1項)。期限までに申述書が家庭裁判所に届いていればよく、受理の通知がそれより後になっても問題ありません。3か月をどの日から数えるかは、2枚目の「相続の開始を知った日」で説明します。
提出先は、ご自身の住所地ではなく、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。最後の住所は住民票の除票か戸籍の附票で確認でき、管轄の家庭裁判所は裁判所サイトの「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」で調べられます。期限を過ぎてしまった場合については「相続放棄は3ヶ月を過ぎたらできない?条件と手続きを解説」をご覧ください。
1枚目の書き方(申述人・被相続人・添付書類)
1枚目は、提出先の裁判所と、放棄する本人(申述人)、亡くなった方(被相続人)の基本事項を書く用紙です。どの欄も、手元の戸籍謄本や住民票の除票を見ながら、書いてあるとおりに書き写せば足ります。用紙の右上にある「収入印紙」「予納郵便切手」「準口頭」「関連事件番号」の小さな欄は、裁判所が使う欄なので空けておきます。
✏️1枚目の欄ごとの書き方
| 欄 | 書くこと | 確認する資料・注意点 |
|---|---|---|
| 提出先・日付 | 「○○家庭裁判所」と、申述書を作成した日 | 亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所。ご自身の住所地の裁判所ではありません |
| 申述人の記名押印 | ご自身の氏名を書き、印鑑を押す | 押印を忘れないようにします |
| 添付書類 | 付ける書類の□にチェックし、戸籍謄本の合計通数を書く | 同じ戸籍は1通で足ります。そのほかの書類を付けるときは、空いている□に書類名を書きます |
| 申述人の本籍 | 本籍地を書き、都・道・府・県のどれかを○で囲む | ご自身の戸籍謄本のとおりに書きます。住所とは別のものです |
| 申述人の住所・電話 | 郵便番号、住所、電話番号 | 裁判所からの書類が届く住所にします。電話は平日の日中につながる番号で、携帯電話でもかまいません |
| 申述人の氏名・生年月日・職業 | フリガナ、氏名、生年月日、年齢、職業 | 戸籍謄本のとおりに書きます。職業は「会社員」「無職」などで足ります |
| 被相続人との関係 | 1〜7から当てはまる番号を○で囲む | 子なら「1」、配偶者なら「3」。「7 その他」を選んだときは、かっこ内に具体的な関係を書きます |
| 法定代理人 | 成人の方が自分で申述する場合は書かない | 未成年者や成年被後見人が申述する場合に、親権者や後見人が書く欄です |
| 被相続人の本籍 | 亡くなった方の本籍地 | 死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本のとおりに書きます |
| 被相続人の最後の住所 | 亡くなった時点の住所 | 住民票の除票か戸籍の附票で確認します。この住所で提出先の裁判所が決まります |
| 被相続人の氏名・死亡日 | フリガナ、氏名、死亡した年月日 | 戸籍(除籍)謄本の死亡日を書きます |
本籍は、戸籍謄本に「○番地」とあれば「番地」、「○番」とあれば「番」と、表記まで合わせて書きます。
記名押印と収入印紙の貼り方
申述人の欄は「署名」ではなく「記名押印」となっています。記名とは、自分の名前を記すことで、手書きでなくパソコンで印字してもかまいません。手続きを始める書面には押印も必要とされている(家事事件手続規則1条1項)ため、名前の横に印鑑を押します。
1枚目上部の四角い欄には、収入印紙800円分を貼ります。収入印紙は郵便局などで購入できます。貼った印紙の上には印鑑を押しません(書式にもそう書かれています)。
同じ亡くなった方について複数の家族が放棄する場合でも、申述書は1人につき1通です。収入印紙も1人ごとに800円分が必要です。
2枚目の書き方:相続の開始を知った日と放棄の理由
2枚目の「申述の趣旨」には、「相続の放棄をする。」と最初から印字されているので、書くことはありません。書くのは、その下の「申述の理由」欄にある「相続の開始を知った日」と「放棄の理由」の2か所です。どちらも当てはまる番号を○で囲み、「その他」を選んだときだけ、かっこ内に具体的な事情を書きます。
「相続の開始を知った日」は1〜4のどれを選ぶ?
亡くなったことを、いつ・どのようにして知ったかに合わせて選びます。3か月の期限はこの日から数えるため、記憶やメモ、届いた手紙などで事実を確かめてから書きます。
✏️「相続の開始を知った日」の選び方
| 番号 | 当てはまる場面 | 書く日付 |
|---|---|---|
| 1 被相続人死亡の当日 | 同居していた、看取ったなど、亡くなったその日に知った | 死亡日 |
| 2 死亡の通知をうけた日 | 離れて暮らしていて、親族や役所などからの連絡で後から知った | 連絡を受けた日 |
| 3 先順位者の相続放棄を知った日 | 亡くなった方の子などが放棄したため、父母や兄弟姉妹である自分が相続人になった | 先の順位の人が放棄したことを知った日 |
| 4 その他 | 1〜3のどれにも当てはまらない | 事情に応じた日(かっこ内に事情を書く) |
たとえば、長年離れて暮らしていた父親が亡くなり、葬儀の後に親族からの電話で知った場合は「2」を選び、電話を受けた日を書きます(説明のための例です)。この場合、死亡日から3か月が過ぎていても、知った日から3か月以内であれば申述できます。知った経緯を後から説明できるよう、届いた手紙や封筒は捨てずに取っておきます。
「3」は、亡くなった方の兄弟姉妹やおい・めいなど、後の順位の相続人が書くことの多い番号です。先の順位の人が放棄したことを、その人からの連絡や債権者からの通知で知った日を書きます。兄弟姉妹が相続人になる場合の期限の数え方は「兄弟姉妹の相続放棄」で説明しています。
期限に間に合わせるために、知った日を実際より後の日付にしてはいけません。「4 その他」に当たる事情があるときや、いつから3か月を数えるのか迷うときは、書く前に専門家へ相談してください。
「放棄の理由」は1〜6のどれを選ぶ?
ご自身の事情にいちばん近いものを選びます。理由によって放棄の効果が変わることはなく、受理されやすい理由を探して選ぶものでもありません。
✏️「放棄の理由」の選び方
| 番号 | 当てはまる事情の例 |
|---|---|
| 1 被相続人から生前に贈与を受けている | 住宅の購入資金などを生前に受け取っていて、これ以上は受け取らない |
| 2 生活が安定している | 遺産を受け取らなくても生活に困らない |
| 3 遺産が少ない | 受け取れる財産がほとんどない |
| 4 遺産を分散させたくない | 家業や自宅を、ほかの相続人にまとめて引き継いでほしい |
| 5 債務超過のため | 借金が財産より多い、または多いと見込まれる |
| 6 その他 | 1〜5に当てはまらない。かっこ内に具体的に書く |
「4 遺産を分散させたくない」を選ぶ場合は、前半の失敗例を思い出してください。特定の家族に財産を集めることが目的なら、相続放棄ではなく遺産分割で実現できます。放棄した後に誰が相続人になるかを確かめたうえで選びます。
「6 その他」を選んだときは、かっこ内に一文で事情を書きます。たとえば「被相続人とは長年交流がなく、相続に関わることを望まないため」のように、事実をそのまま書けば足ります(説明のための例です)。長い説明や、ほかの家族の事情を書き込む必要はありません。
添付書類と費用
申述書には戸籍などを添付し、収入印紙と連絡用の郵便切手を用意します。必要な戸籍は、亡くなった方とご自身の続柄によって変わります。
全員に共通する書類と、続柄ごとに追加する戸籍
誰が申述する場合でも、亡くなった方の住民票の除票(または戸籍の附票)と、ご自身の戸籍謄本が必要です。そのうえで、続柄に応じて次の戸籍を追加します。
✏️続柄ごとに追加する戸籍
| 放棄する人 | 追加する戸籍 |
|---|---|
| 配偶者 | 亡くなった方の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本 |
| 子 | 亡くなった方の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本 |
| 孫(子が先に亡くなっている場合) | 上記に加えて、先に亡くなった子(孫の親)の死亡の記載がある戸籍謄本 |
| 父母・祖父母 | 亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本。亡くなった方の子(その子が亡くなっていれば孫なども含む)で先に亡くなった人がいれば、その人の出生から死亡までの戸籍謄本。祖父母が申述する場合は、亡くなった方の父母の死亡の記載がある戸籍謄本も必要です |
| 兄弟姉妹・おい・めい | 亡くなった方の出生から死亡までのすべての戸籍謄本。亡くなった方の子(孫なども含む)で先に亡くなった人がいれば、その人の出生から死亡までの戸籍謄本。亡くなった方の父母・祖父母の死亡の記載がある戸籍謄本。おい・めいが申述する場合は、その親(亡くなった方の兄弟姉妹)の死亡の記載がある戸籍謄本も必要です |
父母や兄弟姉妹が放棄する場合は、先の順位の相続人がいないこと、またはその全員が放棄したことを戸籍で示すため、集める戸籍が多くなります。ただし、先の順位の人がすでに同じ家庭裁判所に提出した戸籍は、改めて付ける必要はありません。表は主なケースをまとめたもので、すべての書類は裁判所の「相続の放棄の申述」のページに載っています。
また、最近は戸籍謄本の原本ではなく、写し(コピー)の提出で足りる家庭裁判所も増えています。扱いは家庭裁判所によって異なります。写しで足りる場合は、集めた戸籍の原本を、ほかの相続人が預貯金の解約や不動産の名義変更などの手続きに使えます。
期限までにそろわない戸籍があっても、申述書は先に提出できます。手に入らなかった戸籍は、提出した後に追加で出すことが認められています。戸籍を集めるのを待って3か月を過ぎてしまうことのないようにしてください。
戸籍の取り方は「相続手続きの必要書類」で説明しています。
収入印紙800円と連絡用の郵便切手
家庭裁判所に納める費用は、申述する人1人につき収入印紙800円分と、裁判所からの連絡に使う郵便切手です。郵便切手の金額と組み合わせは家庭裁判所ごとに決まっていて、提出先の家庭裁判所のサイトに載っています。郵便料は、切手のかわりに保管金として納める(インターネットバンキングなどで電子納付する)こともできます。
このほかに、戸籍謄本や住民票の除票を取る手数料がかかります。父母や兄弟姉妹が放棄する場合は戸籍の通数が増えるので、その分の手数料も増えます。手続きを司法書士などに依頼する場合は、別に報酬がかかります。相続放棄にかかる費用が収入印紙の800円だけで済むわけではない点に注意してください。費用の目安は「相続放棄とは|3ヶ月の期限・手続きの流れ・費用をわかりやすく解説」でも紹介しています。
提出した後の流れ
申述書と添付書類、郵便切手がそろったら、提出先の家庭裁判所に持参するか郵送します。郵送する場合も、3か月の期限までに裁判所に届くようにします。
照会書が届いたら期限内に回答する
提出後、家庭裁判所から照会書(質問の書面)が届くことがあります。亡くなったことを知った時期や、遺産を処分していないか、本人の意思で放棄するのかなどを確認するものです。届いたときは、回答期限までに記入して返送します。申述書に書いた日付や事情と食い違わないよう、事実をそのまま書きます。照会書が届かずに、そのまま受理される場合もあります。
受理通知書と受理証明書の違い
放棄が認められると、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が届きます。これで手続きは完了です。
受理通知書とは別に、相続放棄申述受理証明書という書類があります。亡くなった方の債権者や、ほかの相続人が不動産の名義変更をする際などに、放棄したことの証明として求められる書類です。必要になったときに、家庭裁判所に申請して発行してもらいます。受理通知書は再発行されないため、なくさないように保管してください。
受理された後に債権者から請求が届いたときは、受理通知書のコピーや受理証明書を示して、放棄したことを伝えます。
よくある質問
- 相続放棄申述書は自分で書けますか?
- 書けます。現在の書式は2枚で、本籍や住所などを戸籍のとおりに書き写し、「相続の開始を知った日」と「放棄の理由」を選択肢から選ぶ形式です。ただし、放棄によって誰が次の相続人になるか、目的に合った手続きかは、書く前に確認が必要です。
- 手書きでなく、パソコンで作ってもよいですか?
- かまいません。裁判所はWord形式の書式も公開しています。申述人の欄は「記名押印」なので、氏名はパソコンで印字してもよく、そのうえで印鑑を押します。
- 財産や借金の全体が分からなくても提出できますか?
- 現在の書式には財産や借金の金額を書く欄がないため、申述書は提出できます。ただし、放棄するとプラスの財産も受け取れなくなるため、財産と借金の状況はできる範囲で確かめてから判断します。調査が3か月の期限に間に合わない場合は、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てる方法があります。
- 印鑑を押さなくてもよいですか?
- 印鑑は必要です。家庭裁判所の手続きを始める書面には、名前を記したうえで押印することが、家事事件手続規則1条1項で定められています。相続放棄申述書もこれに当たります。認印でかまいません。なお、収入印紙の上には押印しません。
- 郵送でも提出できますか?
- できます。申述書、添付書類、郵便切手を同封して、提出先の家庭裁判所に送ります。期限が近いときは、記録が残る方法で早めに送ります。
- エクセルの書式はありますか?コンビニで印刷できますか?
- 裁判所が公開している書式はPDFとWordで、エクセル版はありません。PDFをスマートフォンなどに保存すれば、コンビニのマルチコピー機で印刷できます。
- この記事の書き方だけでは対応できないのはどんな場合ですか?
- 放棄する人が未成年者の場合、亡くなったことを知ってから3か月を過ぎている場合、すでに遺産を使ったり売ったりしている場合は、書式の書き方以前に、放棄できるかどうかの検討が必要です。提出する前に専門家へご相談ください。
相続放棄の申述書、出す前に確認しませんか?
司法書士事務所神戸リーガルパートナーズは、これまで数多くの相続放棄の申述書作成をお手伝いしてきました。「放棄した後に誰が相続人になるのか」「期限に間に合うか」「この書き方でよいか」など、提出前の確認からご相談いただけます。戸籍の収集から申述書の作成まで、状況に合わせてお手伝いします。
遠方の方・外出が難しい方はオンラインでのご相談も可能です
